今週は、観便と大腸をテーマに、ウンログを使ってくださっている方にお話を聞く機会が二度ありました。記事にする予定があって、そのための取材です。
お二人とも、健康に関心があったので始めました、という方ではありませんでした。お一人は、自分の体に異変が出てから、便を見るようになった。もうお一人は、家族が大腸の病気を経験したことがきっかけでした。
気になったのは、後のお一人です。自分の体には何も起きていません。家族の様子を見て、自分も気をつけたほうがいいと思うようになった、という始まり方でした。
しかも、ご自身で思い立ったというより、そのご家族から、体質が似ているから若いうちから気をつけるようにと、長いあいだ言われ続けてきたそうです。それで二十代のうちから検査を受けるようになり、いまも何年かおきに続けている。そして今度は、忙しくてまだ受けていないご家族に、早く受けたほうがいいと勧める側になっていました。
人を見て自分が気になり、誰かのひと押しで進み、気づけば自分が押す側になっている。きれいな順番だと思いました。
私も、人を見て気になりました
実は私も、来月はじめて大腸の内視鏡検査を受けます。今週はその事前の診察に行ってきました。
四十を越えて、受けたほうがいいとは思っていました。周りに、自覚症状がないのにポリープが見つかった人が何人もいたからです。元気そうにしている人ばかりでした。それでも二、三年、予約まで進みませんでした。便潜血で陽性が出たわけではないし、腸活はそれなりにしているし、検査もこわいし。受けない理由は、いくらでもありました。
最後に動かしてくれたのは、受けた人の言葉でした。全然大丈夫だったよ、寝ている間に終わっていたよ。何人かから同じことを聞くうちに、だんだん大丈夫な気がしてきて、AIに近場のクリニックでおすすめを聞いて、ようやく予約を取りました。
自分の体が何か言ってきたわけではありません。周りの人を見て、自分も一度見ておいたほうがいいと思うようになりました。取材のお一人と、同じ入り方でした。
何かひとつ動くと、一気に進む
私にとっては、検査の負担とこわさが足枷でした。そこをAIに聞いて、安心できそうなクリニックが見つかり、予約まで進みました。候補が決まってからは、その先の気の重さがずいぶん減ったことが印象的でした。
事前の診察にも行って、前日の食事の制限も、当日の説明も、聞いてしまえばそういうものかと思えます。この経験からも、まずは安心できそうなクリニックを調べてみる。すぐに予約まで行かずとも、候補があると、何かのひと押しで一気に進むのではないでしょうか。
そのひと押しは、詳しい人からでなくてよいようです。取材のお一人を動かしたのはご家族の一言でしたし、私を動かしたのは受けた人の一言でした。身近に一人いれば足りる。
ウンログとしては、こうした経験をされた方の声を、記事として紹介していきたいと考えています。正しい情報を並べるより、同じ立場だった方の話のほうが、人を動かしてくれます。今週の取材も、その一歩目でした。
最後に
ここから、送り手として考えます。
何かを始めてもらいたいとき、私たちは、なぜそれが必要なのかを説明することから入りがちです。私もそうしてきました。
けれど今週見たかぎり、自分の体に何も起きていない人が自分を気にし始めたのは、説明を理解したからではなく、身近な人を見たからでした。
であれば、入り方を変える手もあるのではないでしょうか。「こういうことで困っていませんか」ではなく、「周りで、こういう方が増えていませんか」から入る。自分のことは認めにくくても、人のことなら考えやすい。人の話から入って、その流れで自分を振り返ってもらう。
商品の説明の前に、そういう一文を置いてみる。コミュニケーションの入口として、試してみる価値はある気がしています。
検査を受けてきたら、その話も書きたいと思います。
今週のひとりごとでした。

田口のひとりごと
ヘルスケアマーケティングの現場から
ウンログ代表田口が、商談の現場で感じたことや、うまくいった/いかなかった話しを、少しだけ言葉にしてみるコラムです。
【田口 敬 プロフィール】
ウンログ株式会社 代表取締役。
マーケティングコンサル、新規事業立上げ、Webエンジニアを経験し、2012年にウンログアプリを個人開発しリリース。2013年にウンログ株式会社を設立。ユーザー起点のたのしくわかりやすいUI/UX開発と確かな腸活情報発信にこだわり120万DLを突破。現在まで300社以上の食品メーカーの腸活マーケティングを支援。



